文字サイズ「小」に切り替えます 文字サイズ「中」に切り替えます 文字サイズ「大」に切り替えます
検索

お知らせ詳細

「『友だちの木』認定証授与式」を実施しました

掲載日2016年02月05日

みなさんこんにちは!みんなの森づくりHP担当の後藤です。

先週は、40年に一度の大寒波がやってきましたが、みなさん風邪などひかれてないでしょうか。
僕はその日、延岡でマラソン大会に出場していました。
雪が降る中、ノースリーブのユニフォームに短パン姿で試合に臨む僕の姿に、地元小学生からは「変態お兄さん」というあだ名をいただきました(笑)
寒い中にもかかわらず、わざわざ外に出てきて声をかけてくれる、その子をはじめとする地元のみなさんの温かい声援のおかげで、無事走り切ることができました!

さて、今回は、そんな寒い中でも元気いっぱいな小学生たちと、半年間取り組んできた「学校の木と友だちになろう事業」の集大成!
平成28年1月28日(木)に実施した「『友だちの木』認定証授与式」の様子をお伝えします。
2回の「木の名前の札をつけよう」の授業を通じて、その学校のシンボルツリーとして、子どもたちが選んだ「友だちの木」。
木の先生や事務局スタッフの予想をくつがえし、選らばれたのは・・・あやt
「カナリーヤシ」でした!!

 

当日は今にも雨が降り出しそうなくもり空。
木の先生方や事務局スタッフの脳裏に、「木の名前の札を付けよう Part1」の際の土砂降りがよぎりましたが、天気は大きく崩れることなく、「友だちの木」に選ばれた「カナリーヤシ」のハレの日を祝うかのように、最後まで持ちこたえてくれました。
早いもので、この明野西小学校での授業も今回で三回目。初回の土砂降りの授業からは半年以上が経っています。
木の先生と一緒に校庭の木を見てまわり、校庭という身近な場所にどんな木があるのかを学び、想いを込めて名札をつけたこの半年間。
これまでよりもっと身近な自然との距離が縮まったこの半年間。
季節ごとに姿を変える木々とともに、
明野西小学校の3年1組・2組のみなさんはどのように変わっていったのでしょうか。

子どもたちの半年間の集大成、「『友だちの木』認定証授与式」が始まりました。

 

CIMG9492
 

子どもたちの代表から「友だちの木」であるカナリーヤシの木に「友だちのしるし」として、認定証を授与します。(実際は希望者の子にカナリーヤシ役をやってもらい、カナリーヤシの代理として認定証を受け取ってもらいました。堂々とした立ち姿はカナリーヤシに負けず劣らずの立派さでした(笑))

 

CIMG9499 CIMG9502
 

 

続いて、子どもたちの代表から、カナリーヤシへ「誓いの言葉」宣誓が行われました。
大きくて形が面白く、みんなを温かく見守ってくれている。
子どもたちがカナリーヤシを「友だちの木」に選んだのは、そんな素朴で純粋な理由からでした。
この「誓いの言葉」のように、カナリーヤシの木はこれからも子どもたちを校門の側から見守り、子どもたちはカナリーヤシを大事にしていくことでしょう。

 

CIMG9521 CIMG9505
 

 

 

式の最後に、木の先生、渡辺先生からカナリーヤシについてのミニ授業がありました。
アフリカのカナリー諸島からやってきたこのカナリーヤシは、南国の雰囲気漂う見た目ですが、意外にも寒さに強く、-10℃の気温にも耐えるそうです。また、本場のカナリーヤシはもっと大きく、明野西小学校のものより2倍近くの高さまで成長するそうです。
何より、渡辺先生は、この木を大切にし、この授業が終わった後も木に会いに来てほしい。そして、この「友だちの木」だけでなく、たくさんの種類の木が自生するこの明野西小学校の校庭で、子どもたちそれぞれが「自分の木」を見つけ、愛着をもって大事にし続けてほしいというお話をしてくれました。

 

CIMG9511 CIMG9510
 

 

 

 

さて、ここからは、お楽しみのミニ自然観察会!
校庭の樹木の冬の装いを観察してまわります。

8つの班に分かれて、いざ出発!

渡辺先生の班はカナリーヤシの近くから観察開始!
クロガネモチの実(子どもたちいわく「謎の実」)を拾って遊びました。
木の実ひとつをとっても、子どもたち一人ひとり、感想が全く違い、この「謎の実」を「固い実」と名付ける子もいれば、「臭い実」と名付ける子もいました。
ものに対する見方が偏ってしまいがちな大人からすれば、この柔軟で自由な子どもたちの感性には毎回驚かされます。

CIMG9526 CIMG9525
 

 

伊東先生の班では、股のぞきで、カナリーヤシの高さを測りました。
身長などで人によって多少の差は出ますが、股からのぞいて、木のてっぺんが見えた地点と木までの距離がおおよそ木の高さなのだそうです。
そして、学んだ後は遊ぶ!
近くにあったマツの葉っぱで、葉っぱ相撲選手権が開催されました。
見事チャンピオンに輝き、3回の防衛を果たした子の葉っぱは意外にも細身で、切れそうで切れない耐久型の葉っぱでした!
あまりの盛り上がりに、「これ、最後にやればよかった」と伊東先生も苦笑い(笑)

CIMG9534 CIMG9530
 

CIMG9532 CIMG9531
 

 

池松先生の班ではしゅろの木を観察しました。
この木の皮からとれる繊維はしゅろ縄という丈夫な縄のもとになります。
さっそく縄づくりにチャレンジ!
この班ではこの後も、簡単につくれて持ち帰れるような工作をいっぱいつくり、授業が終わる頃には、ビニール袋いっぱいの自然からの贈り物を手に手に持っていました。

 

 

CIMG9527 CIMG9528
 

さて、池松先生の班の工作のウリが手軽さなら、こちら川野先生(通称:川じい)の班の工作は本格派!
これまでの2回の授業でどんどん器用になっていった川じい班の子どもたちは何と、葉っぱでバッタづくりに挑戦!!
さすがにこれは難しい・・・かと思いきや、授業の終わりごろには立派なバッタが出来上がっていました!
(完成写真がないのが悔やまれます・・・!)
CIMG9560 CIMG9561
 

一方、堤先生の班では、イスノキを観察しました。
この木では虫こぶが見つかりました。
虫こぶとは、木に虫が卵を産んだりしたことをきっかけに、木が普通の形とは違った成長をしたものです。
この虫こぶは、中が空洞になっているため、笛にして遊べます。

 

CIMG9542 CIMG9543
 

 

虫こぶの観察を終えた堤先生の班が向かう先には何やら人だかりが・・・
そこには鬼塚先生の班がいました。
「モグラ狩りじゃあああ」謎の雄たけびを上げ、木の棒で穴を掘る子どもたち(笑)。
鬼塚先生がモグラの巣穴を発見したところ、子どもたちがその出入り口探しに夢中になってしまったというのがこの珍百景の真相でした。
しかし、モグラからすれば住居破壊・・・もうその辺にしてあげて!!(笑)

 

 

CIMG9562 CIMG9563
 

 

その頃、校舎裏では、池田先生の班がムクロジの実(通称:せっけんの実)を使って、シャボン玉づくりにチャレンジしました。
ビンの中に水とムクロジの実を入れてよく振り、ストローでそっと吹きます。
市販のシャボン玉液よりシャボン玉作りは難しく、みんなで挑戦!
そんな中、女子から間接キスになるから新しいストローくださいとの要望が・・・
小学生も立派に青春まっただ中!それを聞いたときの男子の何とも言えない表情も含めて青春です・・・

CIMG9550 CIMG9549
 

CIMG9553 CIMG9555
 

 

河野先生の班では、ツタを使って遊びました。
前回に続き、ターザンロープは大好評!順番待ちの長蛇の列ができるほどです。
CIMG9569 CIMG9566
 

 

 

そして今回は新たに、切れたツタを使って、近くにいた他の班も巻き込んで長縄とびをしました。
いつも使っている縄よりも、縄の動きが不規則で難しいはずなのですが、さすが現役は違います!!
次々と8の字に入ったかと思えば、縄を回している子も一緒に飛び始めました・・・!!
はじめて見る遊び道具も「遊びのプロ」の手にかかればこの通り!見事に楽しんでいました。
CIMG9568 CIMG9567
 

 

 

楽しかった時間も終わりをつげ、木の先生と子どもたちとのお別れのときがやってきました。
半年間お世話になった木の先生方にお礼を言う子どもたちはどことなく寂しげでした。
(木の先生方の方はもっと寂しそうでした。)
冬が終わればまた春が来て、子どもたちは4年生になります。
最初は校庭にどんな木があるのか、ほとんど知らなかった子どもたちも、この3回の授業を通して、木の先生を木のところまで引っ張っていくまでになりました。
色々なことに興味を持ち、積極的に学ぶ。そして遊ぶときは全力で楽しむ。
身近な自然と仲良くなり、半年前より少しだけたくましくなった子どもたちは「カナリーヤシ」の木をはじめとする、校庭の「友だち」と一緒に、これからも色々な出会いと別れを経験していくことでしょう。

CIMG9576 CIMG9578
 

 

 

明野西小学校の子どもたち、そして木の先生方、半年間大変お疲れ様でした!!

 

 

CIMG9517